2020-12-17
茜という色
茜色のストールが二種類できました。
「茜色」は夕焼けでしょうか、朝焼けでしょうか。
それぞれの胸の内に、それぞれの茜色の景色が浮かぶのではないでしょうか。
茜は日本に古くからある染料で、万葉集に出てくる額田王の歌が有名です。私は子供の頃は夕焼け色が茜色だと思っていました。けれど額田王の歌を知ってからは朝焼け色も茜色、夕焼けでも朝焼けでも「茜色」と浮かんでくるようになってしまいました。
いずれにしても太陽の光をイメージする色で、なにか温かいような内側に穏やかなエネルギーが流れるような気持ちの色のように思います。
写真のストールは、白生地を茜色に染めたもの(後染め)と、白い経糸に茜色の緯糸を織り込んだもの(先染め)、二種類の茜色です。
ちょうど、夕焼けと朝焼けのようですね。
後染めの方は、玉小石の光沢が活きた深みのある茜色、先染めの方は、光沢とともに玉繭の節が際立つ華やかな茜色となっています。
どちらがお好みでしょうか?
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