2024-07-31

お蚕さんのお話会 at カワダホール

7.27 国際政治学者 若泉敬氏の命日。

「お蚕さんのお話会」カワダホールにて開催されました。

とよた絹の里プロジェクト 代表の大林優子さんとともに、お話の機会を頂きました。

若泉敬氏は、1972年になされた沖縄返還に向けての密使として、陰でご尽力された方です。
河和田のお隣、今立町福間のご出身です。

三里山という、鯖江市と今立町の間にまたがるこんもりした山の中ほどに、地球の形をした氏のお墓は辺りを見渡すようにあります。

若泉敬氏は、日本にとって不利益と思われる様々な条件をのみ、難しい状況の中沖縄返還にこぎつけました。
基地を受け入れた事、「糸と縄」と言われる繊維問題に関する日米密約を締結した事などです。
氏は、返還後しばらくの後に鯖江で暮らされ、自身の判断に悩み続けながらこの世を去られました。

かつての氏を深く知る方の、日本の未来を思う氏の言動を伺いながら、これから私達は、未来に向けどのように生きると良いのかなと改めて考えました。

どの地域の人も、どの国の人も、自分の生まれ育った場所に誇りを持ち、自分を知り他人を知り、互いに尊重し合い暮らしていけば、他の人や他の生き物の領域を侵さず、平和で穏やかな世界は実現するのではないかと思います。

明治から昭和にかけて日本国内では、産業として養蚕が盛んに行われ、生糸を作り絹織物を作り暮らしてきました。
今は外国産が安く手に入り、また暮らしの中で着物を着る機会がほとんど無くなり、国内での養蚕業から始まる日本の絹織物業界は厳しい状況です。

着物という日本の衣服、暮らし、文化、産業、外国との関わりの中で、これから私達は、何を選びどう生きて行くのでしょうね。
50年後、100年後にも全ての生き物が調和をもって暮らしていける世界のために、私達が今できることは、何なのでしょうね。

カワダホールには、老若男女多くの人が集い、笑っていました。

カワダホールの皆様、大林さん、ご参加いただいたみなさま…ありがとうございました。

 

玉小石 奉書紬 Kinuiro

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