2021-01-27
「越の絹」 ストール
天蚕と玉小石のストールが織りあがりました。「越の絹」第3弾です。
天蚕…富山県がうん天蚕の会 製
玉小石…福井県杉本養蚕 製
製糸・織り くらしつむぐあとりえ
天蚕のおだやかな緑色、玉小石の輝き、お蚕さんの吐く糸のゆらぎ、人の身体のリズムのゆらぎ、それぞれの持ち味を壊さぬよう心がけて糸ひきや織りに取り組みました。
布に独特のしぼが現れ見る角度によってきらきらと輝きます。天蚕糸のさらりとした肌ざわりと玉小石のやわらかな風合いがうまく調和したのではないかと思います。
がうん天蚕の会さんとは、ご縁をいただき3年目です。
最初の年は、玉小石奉書紬に天蚕羽二重を合わせていただき、おくるみを製作されました。2年目の去年は、玉小石の経糸に、天蚕真綿(がうん製)をに織り込み九寸帯を製作させて頂きました。
そして今年度はとうとう繭から、座繰りでの天蚕糸作りから取り組ませて頂きました。
天蚕は日本在来の野蚕で、クヌギ・ナラ・カシワ等の葉を食べ全国の山野に生息します。がうん天蚕の会さんでは、クヌギ林の手入れから行い天蚕を飼育されています。
天蚕も小石丸と同様に、皇室で飼育されている日本固有のお蚕さんです。
日本古来のもの、受け継がれてきたもの、それを取り巻く人々、道具、技法、さまざまな巡りあわせでできた「越の絹」ストールです。