2020-06-30

布と地球

5月20日から始まった玉小石の養蚕が終わり、乾燥されたたくさんの玉繭や単繭がやってきました。

白く静かな繭たちを見ると、桑畑や養蚕小屋、あのせわしない(これ福井弁かと思います。「忙しい」の意。)日々を思い出します。

毎日果てしなく桑を食べていたあの子たちが姿を変えてここにいることが不思議でなりません。そして私が今手がけている真っ白な布も、糸も、桑畑のあるあの山からきたのだと思うと、それもまた不思議でなりません。

山の中の桑畑に流れる風、鳥の声、様々な生き物の生命の営み。照る太陽、降る雨、養蚕小屋の青臭い匂い。玉小石のお蚕さんたちを見つめ続けた養蚕農家の方々。

布は人と生き物と大地と空と、つながっているのだなと思います。

玉小石 奉書紬 Kinuiro

絹は絹色 あなたはあなた色 もっと自由に ありのままに

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